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★津軽三味線『藤秋会』家元★加藤訓の公式ブログ 松村一郎の話術

先日22日に名古屋入りした松村一郎さんとの食事の席での会話は今年一番の収穫でした。

名人と言われた方々を実際に興行で使った人でなければ知り得ないエピソードを知ることは、その方々に一歩も二歩も近づいたような気持ちになります。
その方々がどんな生活をし、楽屋ではどうだったか、舞台上ではどうだったのか。
あるいは旅先の宿ではどうだったのか。
当時の名人達の行動がまるで手に取るような語りに、松村一郎さんの長年つちかった芸の説得力を感じました。その方々の息づかいまで感じさせてくれる話術はあまりにも楽しく、このまま時間が止まってくれないかと思うほど。


傑作だったのは、現在東京で活躍している川崎マサ子さんの話。
川崎さんの歌声は現在女性民謡歌手の中ではNo.1だと思っている。
何十年も前の話だそうだが、その頃の録音機はもちろん今の様にコンパクトではなく、大きなデッキでした。
当時、津軽民謡のステージでは、他人の唄を舞台袖などで録音するのはタブーになっていましたが、人一倍芸熱心な川崎さんは、それをわからないように、隠して録っていたそうです。

やがて自分が歌う場面になり、そこに置いて行っては隠し録りをしてたのがばれてしまいますので、とっさにその大きなカセットデッキをたもとに入れて舞台に出た。
明らかにデッキが大きすぎて不自然さでバレバレ。
想像しただけで笑ってしまうが、そんな話を実際に見えるが如く語ってくれる話術はもはや国宝級であります。

津軽三味線でもそうですが、その曲調から実際の景色や風土が見えて来るようでなければ聴く者を感動させられません。

松村一郎さんからあらためてそんな事を学んだ夜でした。
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