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★津軽三味線『藤秋会』家元★加藤訓の公式ブログ 2016年10月30日
本番でエピソードがあった。
糸が切れたらカウントされないので充分に気をつけるようにとミーティングで言ったが、一番困るのは駒切れ、と言って駒に付けた糸を乗せる溝が山切りになってしまい、そこから切れることを言うが、これが中々厄介だ。


一度駒切れが起きると、同じ所から何度も切れる。
自分で注意して切れていては洒落にならないので常日頃から心がけている。
本番の日にも朝糸を替え、駒切れしないか出番直前まで確認して出た。
ところがである。
松村一郎さんの前説が始まり、3分くらいしてからか。
丁度天国にいる先人の話をしている時、パン!と言うかん高い音がした。

んっ?これはやばい!糸が切れた!
切れたのは3の糸。
まずいなあ。
前日のリハーサルでは前説の終わりの言葉しか聞いてなくあくまでもアドリブなので何分やるかはわからない。
近くにいれば糸を結ぶまで伸ばしてもらえるが距離がありそれを伝えられない。

掛け声を掛けるので、3の糸が弾けなければ、弾いたふりは出来ても、皆さんにモニターとしての音を返せない事になる。
大変な事態だが、不思議と焦りはなく、間に合う事を信じ糸を結ぶ作業をしていた。

そうしたら、私の5人右にいた訓栄が自分の三味線をすうっと差し出した。
糸が切れた音がマイクに拾われたので、もしや私でないかと思ったと言う。
さすが私の弟子だ!

場内は暗転で真っ暗だったので皆さんは全くわからない中で行われたエピソード。
訓栄が間に合ったか心配だったが、照明が入るまでギリギリセーフ、事なきを得た。

実は訓栄が座ってる席は出演者の中でも名前の通ってる師匠達を配置した場所で、当所訓栄の座席は違う場所だったが、そこに座る方が急遽出れなくなり、その会の別の方が座る事になっていた。

虫の知らせか何か問題が起きてはまずいと思い、訓栄をそこに座らせた。
この采配がぴたりと当たったのだ。
自分で言うのもおかしいが、最高の師弟連携。


それにしても天国にいる先人は味な事をやるもんだ。
天国で集まって聴いてた名人達が、場内が暗転な事を良いことに、よし!加藤に少しいたずらをしてやれ!
随分過激ないたずらだが名人達はきちんと間に合う事を想定してのいたずらだったのだろう。

多分首謀者は一番茶目っ気たっぷりでいたずら好きの私と同県人、高橋祐次郎師匠じゃないだろうか?(大笑い)
生前は随分と可愛がって頂いた。


こんな天国からの最高の演出もあり奇跡的に、2056人の演奏が揃った。
リハーサルには1000人が来てない。
これは紛れもなく、天からの贈り物。


天国に眠る大先輩達、本当にありがとうございました。

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私が主催する藤秋会のお家芸は器楽合奏。
郷民入会以来、一貫してそれに取り組んで来た。
まあ、私は不器用なのでそれしか出来ないこともあるからかもしれない。

初めて武道館の土を踏んだのが今から31年前。
今もたいしたことはないがその当時は弱小団体で、知名度も全く無い田舎の団体。
しかしながら努力はして来た。

その甲斐あってか初めて武道館で常勝軍団、小山会を破って総合優勝したのが昭和63年。
その後勝ったり負けたりを繰り返しながら平成9年から18年まで10年連続10連覇を達成、その功績が認められ20回目の優勝を達成した第53回大会で協会初となる団体技能最優秀賞を受賞した。

今年は、藤秋会で2チームをエントリー、11チーム中、最後に出たチームが優勝、23回目の優勝に輝き大臣賞を頂いた。
最近は藤秋会が出ると他が出てこないなどとの話も聞こえて来るが、強い所に勝つから喜びがあり、そこを倒すからレベルが上がって行くことを忘れてはならない。
いつか藤秋会も破れるはず。
でもそれが自然で、破られたらそこを破るように努力すれば良いことだ。

取り敢えず、郷民で23回目の優勝を喜び会員の努力には拍手を贈りたい。
さあ、次の目標は17年振りに行う秋田公演。

会の力を結集して素晴らしい公演にしましょう。

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