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★津軽三味線『藤秋会』家元★加藤訓の公式ブログ 2009年12月05日
私が特に好きな津軽三味線奏者の中に、師匠だった藤田淳一はもちろんだが、前撥の音に他には例を見ない特徴が有ったのが当時、札幌を拠点に活躍をしていた佐々木孝師匠。

この人は秋田県の本荘市の隣、山あいの大内町の出身。
眼光鋭く、顔は浅黒いがまるで映画スターの様だった。
以前、偶然羽田空港でお会いしたが、なんと、真っ白な毛皮のロングコートを着て、数人のお供を従えて颯爽と飛行機から降りて来た様は、何とも格好良く自然で絵に成っていた。
風貌は怖そうだが非常に優しく丁寧な方で、良く声を掛けて頂いた。

前撥の音が実に歯切れが良く小気味良い。
何とか真似出来ないかと色々やって見たがそう簡単に出来る物では無かった。
七五三退社後、秋田に帰ってからの事だったが、初めて仕事でご一緒したのが、東京浅草公会堂。
七五三にも何度かいらした事が有ったので、顔は覚えてくれていて、親しく話をしてくれた。

間近で見る良いチャンスだったが、核心的な事は、良く解らなかった。
逆に私に『鹿角おやまこ』の三味線を教えてくれと言われ、1時間程恐れ多くもこちらが指導する事に成る。
それ以来何度かご一緒したが、師匠は私の事を俺の鹿角おやまこの先生だと必ず周りに紹介していた。
恐れ多い事で有る。

そんな師匠の人柄にも惚れたせいか、何としてもあの音を習得したい思いが強く成ったので有る。
師匠で有る藤田淳一の三味線は別の意味で別格で有ったが、それ以来私の佐々木孝研究が始まる。
奇しくも藤田淳一師匠の両親が秋田県人、佐々木孝師匠も秋田県人で何だか縁を感じる。
やがて私は悩んだ揚句、ついに七五三を離れる日が来る事に成る。

つづく

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