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★津軽三味線『藤秋会』家元★加藤訓の公式ブログ ★藤秋会『御園座』夢舞台物語
開演5分前の鐘が鳴りいよいよ本番。
リハーサルをやり残した不安はあったが、あとは成功を信じてやるしかない。



舞台上には220名の三味線、そして太鼓、尺八が並び壮観で有る。
幕が開いた瞬間、驚きと感激の歓声が一際大きく聞こえて、この瞬間不安は一瞬にして消え去り、必ずやり切れる確信に変わった。

使うセットも御園座の篠田制作部長が我々の為に一年前からそれまで行われた芝居のセットで使えそうな物をよせておいてくれたお陰で、民謡の公演では到底考えられないような、豪華な物に成っているし、有り難かったのは、照明の近藤課長が、我々の為に他劇場で行われる超有名人の依頼を断ってまで最高の明かりを作ってくれた事だ。

皆さんの集中力で一度始まってしまえば後は順調に進んで行ったが、舞台裏を見ると緊張感で溢れ騒然としていて客席からは想像がつかないほど慌ただしい。

時間の感覚がわからないほどあっという間に進み終盤の大詰めを迎える。
過去に無い初めての演出ながら、事前に何回も舞台監督、御園座側と打ち合わせを重ねた甲斐があり、転換曲との繋ぎもスムーズに運んでいる。

そして、あいや節から和太鼓演奏と進みいよいよ最後『津軽の響き』で問題の会場に大雪を降らせるシーンでは、舞台上から客席を見てその光景の素晴らしさに鳥肌が立ち、大成功に終わった事を確信した。

幕が下りカーテンコールではあちらこちらから、称賛の歓声が上がり正しく舞台上と客席が一つに成った瞬間、ついにやったあ、民謡界初の御園座公演はこうして終演し、この成功が藤秋会の知名度アップとその後の五木ひろしさんとの巡り会わせに繋がって行ったので有る。

終わり

テーマ:津軽三味線
ジャンル:音楽
10月に入り恒例の日本郷土民謡協会の全国大会が三週目に有り、これを優勝した事で公演に弾みが付いた。
平日公演と有って、県外からの会員は26日の木曜日に名古屋入り。

徹夜で仕込みをして頂いたお陰で、何とか朝のリハーサルに間に合ったが、朝1番で会場に行ったら、御園座舞台スタッフがロビーのあちらこちらでダウンしている。
仕事とは言え、大変申し訳無く思う。

会員は8時集合、8時半から早速リハーサルに入るが、人数が多く中々一曲こなすのに時間ばかりが無情に過ぎて行く。
御園座の関係者も見ていたが、後で聞いた話に寄ると、本当にこれで公演が出来るのかと思ったらしい。

それもそのはず、大体歌手の一日コンサートは別として、あれだけの人数が出演する公演を御園座でする場合は、一日でリハ、本番などは有り得ないので有る。

ましてこちらは素人集団だ。何と無謀な事をやったのか、たまたま結果的に成功したから良いものの、今考えると恐ろしい事で有る。
リハーサルは時間が足りなく満足できるものではなかったが、開演時間が迫っているのでこれ以上続ける訳には行かず、あとは覚悟を決めて本番に臨む。


気持ちばかりが焦る
つづく

テーマ:音楽
ジャンル:音楽
公演が決定してからの会員の喜び様は凄かった。
ところが弊害も有った。
相当な個人負担を強いられると思われ、一つの孫弟子会が辞めてしまった。
地元の人間は御園座に出るのだから、出演料が一人何十万もかかると思ったらしい。
御園座とは、その様に思われている所なのだ。

ショーの構成を考え、ゲストを選定し、チラシ、ポスターをつくり前売りは少し早めだったが、余裕を見て7月20日から発売。前代未聞の高額チケットなので心配されたが、10000円のS席に注文が殺到、結局お盆過ぎには何と完売してしまったのだ。

そこそこの自信は有ったが、ここまで早く売れ切れるとは正直ビックリしたと同時に、絶対素晴らしい物を見せなければと、一層のファイトが湧いてきて会員の士気はおおいに盛り上がった。

売れ切れに成ってからも問い合わせが引っ切りなしで、考えた揚句、8月30日の中日新聞に『完売御礼』の広告を出したので有る。
つづく

御園座で公演をするには普通よりお金もかかる。
此処の使用料は公設のホールの10倍以上、資金をどうやって捻出するかだが、会員の出演料、広告代、そしてお客様からの入場料。

会員の出演料にも、皆さん趣味でやっている事でも有り、限度が有る。
それでも御園座と言う事で、かなりの負担をして頂いた。
県外から来る会員は交通費、宿泊代も馬鹿に成らない。

チケットを幾らにするかが最大の問題で、支出を考え熟慮の末、S席を10000円にする事にした。私の知りうる限りでは民謡の会館公演での10000円は歴史上例が無いと思う。
高いと言われるのは、最初からわかっているが藤秋会の公演は、とにかく舞台に金がかかる。

大合奏用のひな壇を作るだけでもかなりの費用が要るし、舞台背景の金のかけかたは、ゲストの証言などから全国一だと言われている。何故そんなにお金をかけるのか?答は簡単で、お客様に満足して頂く為で有る。
この考え方は一貫して変わらない。

高いチケットを売るから会員がそれに見合う様に一所懸命に稽古をする。
チケットが高い事で会員の自覚と技術もおのずと向上するので有る。チケットを高くするのは決して営利目的では無く、一度御覧頂けば解ると思うが、藤秋会の公演は、それだけお金をかけているし、かかる公演なので有る。

それにもうひとつ、私の心の中には常日頃から納得の行かない事が有った。
オペラや歌舞伎は、高額なチケットが当たり前なのに何故、民謡だと、『ただ』だったり、1000円とか2000円なんだ??要はチケットが高くても、それに見合う物をやれば良いんだと。
高い安いはお客様の満足度で決まるのだから。


つづく

世の中が20世紀から21世紀に変わる年。
こんな大きな節目の年に立ち会えたのもラッキーで有ったが、その記念すべき年に夢の舞台、御園座で公演が出来るなんて。

会員のボルテージは最高潮に達した。
公演日は2000年、10月27日、しかも平日の金曜日。
普通だったら、考えられない日程だ。

タイトルは『藤秋会ザ、ミレニアムコンサートin御園』まだまだ未熟だった我々藤秋会の公演を二つ返事で、受けて下さった方が、当時、日本の商業演劇の名プロデューサーとして知る人ぞ知る、御園座制作部長の、篠田さん。

実に親身に成って相談に乗ってくれ、全面的にバックアップしてくれた。
私が此処でやるからには、どうしてもやりたい演出が有ったのだが、それだけは勘弁して欲しいと言う。

一度は断念したものの、諦め切れず何日も食い下がる私に半ば呆れて、遂に篠田さんが根負けし、了承して下さった。
あのシーンが無ければ感動も半減していただろう。(後編で紹介)

やる事には成ったが、会場は一日しか取れない。
しかも前日に公演が入っていて、その公演終了後に徹夜で仕込み、朝からリハーサルをして、午後からの本番。

プロのコンサートならまだしも、素人集団が、しかも、大人数でやるには余りにも無謀で有った。

気持ちばかりが焦り、日にちはどんどん過ぎて行く。

つづく

※この時の様子は、篠田さんのブログでも紹介して頂いている。
⇒篠田さんのブログ記事はコチラをクリック

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此処の舞台を踏めたら死んでも良い。
芸能人の中ではそんな事を真面目に言う人も少なく無いのが、中部を代表する劇場『御園座』で有る。

今年で、確か110年の歴史が有る。
日本の三大劇場と言えば、東京の明治座、大阪の、新歌舞伎座、そして名古屋の御園座と言われている様に、此処は、『商業演劇の殿堂』大変な所なのだ。

私は秋田なのでその感覚がさっぱり解らなかったが、幾ら立派な市民会館とか文化会館の様なホールでも、格が、一枚も二枚も違うので有る。
私が初めて御園座に入ったのは今から20年程前、お弟子さんに連れられて、歌舞伎を見に行った。

当時、歌舞伎には興味が無く、全く知らなかったので、芝居はさっぱり解らなかったが、明らかに何処か違うと思ったのは、来ているお客様がほとんど、盛装している。
男性はジャケット、女性はいかにも高そうな大島を、着ている。
とにかく此処は別世界だと思ったのを、今でもはっきりと、記憶している。

それ以来、いつかは此処で、『御園座』で公演を打つ事が夢と成った。
そう、まさしく此処、御園座は『夢舞台』なので有る。

あの、天才、美空ひばりさんが、一目置いたと言われる御園座。
民謡界初、憧れの御園座でついに、夢が叶ったのは、今から9年前、ミレニアムと言われた、2000年の秋であった。
つづく